ユニ着用=出しゃばりと言われて5年 -長崎の盛り上がり-

2018 J1第2節 V・ファーレン長崎 2-2 サガン鳥栖

 

長崎のJ1ホーム開幕戦。

天候は雨。長崎駅からバスや電車を乗り継いで1時間ほどで

ようやくたどり着くそのスタジアムのアクセスは決して良いとは言えないが、

史上3番目に多い観客が訪れたようだ。

 

私自身、長崎に数年住んでいて、2013年の長崎のJ2ホーム開幕戦・ガンバ大阪戦を現地で観戦した。

現在はどうなのかわからないが、当時は長崎駅前からスタジアムまでの直行バスが出ていた。



スタジアムに到着し、スタジアムに入る直前にガンバ大阪のユニホームに着替え、歩いていたところ、

横から声が聞こえた。

「うわ、出たよー。しゃしゃり」

横を見るとすぐ傍に、小学生と思しき少年が2人、私を見てニヤついていた。

一瞬なんのことかわからなかったのだが、すぐに理解した。

スタジアムでユニホームを着ていることを「しゃしゃる=出しゃばる」と言って蔑んでいたのだった。

当時、長崎ではサッカーを見るという文化は浸透していなかった。

ようやく長崎がJ2で戦う。しかも相手がガンバ大阪だということで

初めてスタジアムでサッカーを見るという人が多かったのだ。

 

スタジアムでユニホームを着ることが珍しいと思われていた2013年から5年の月日が流れた。

長崎は舞台をJ1に移した。当時は考えられなかった。素晴らしいことである。

今では多くの子供たちがサッカーを見るためにスタジアムへ足を運び、ユニホームを着て、

応援していることだろう。



さて、話を試合に移す。

J1ホーム開幕戦に目を輝かせてきたお客さんにとっては願ってもない展開となった。

前半の2分と経たない時間で長崎が先制点を挙げた。

観客にとって盛り上がりやすいような澤田の突き刺すようなシュートであったため、

序盤からスタジアムは湧いた。

 

鳥栖は序盤からボールを握れず、前線にも迫力が出ることがなかった。

嫌なところでボールを失い、カウンターを食らう場面がチームの停滞感を助長した。

長崎はスルーパスに抜け出した鈴木武蔵がスピードを生かして2点目を奪取。

 

後半に徐々に盛り返してきた鳥栖。高橋のシュートがいいコースに飛んで追撃点。

長崎はそこから翁長が突き放すビッグチャンスを得るもゴールポストに阻まれる。

最終的にセットプレーから鳥栖が意地で押し込み、同点に終わった。

長崎の勢いと鳥栖の意地がぶつかった面白い九州ダービーだった。

 

小野や田川が各試合で仕事をこなせるようになれば鳥栖の攻撃は安定するだろうが、

常に同じパフォーマンスを維持することは難しい。チームとして全体的にパフォーマンスは良くなかった。

しかしながら勝ち点は拾えた。鳥栖はこれを前向きに捉え、

前半からのリズム作りに気を遣うことを考えなければならない。

 

長崎にとってもJ1での初の勝ち点を取れたということで、自信になっただろう。

これから旋風を巻き起こせるか、注目したい。

そして長崎がサッカーに熱い街になってほしい。