選手にとっての魅力的なオファーとはなんだろうか。
お金、監督、チームメイト、環境、カテゴリー、国….
何を重要視するかは選手によって異なる。
優秀な選手が多く集まるクラブというのは、
それだけ選手各々が求めるものに応えることができているという証拠だと言えるかもしれない。
今、まさに選手が集まっているクラブが、ヴィッセル神戸である。
神戸の魅力の元は潤沢な資金だったかもしれないが、
イニエスタやポドルスキを獲得することにより、
スタープレイヤーとプレイする機会を得られるという
何にも勝る魅力を兼ね備えた。
その影響だろうか、セレッソ大阪の核ともいえる山口蛍が神戸へ移籍。
鹿島アントラーズの西大伍にも移籍の噂が出ている。
Jリーグクラブの中心選手を引き抜くことにも成功し始めているのである。
次は誰を獲るのか、というワクワク感さえ与えられる。
夢を見せてくれていると感じているサッカーファンもいることだろう。
セリエAの絶対的王者のユベントスがイグアインやピャニッチなど、
ライバルクラブの中心選手を引き抜いて補強し、
なんだか面白くないとため息をついてしまいたくなることはあった。
しかしながら神戸にはそれがない。
今のところは。
神戸の攻撃陣が爆発して大勝してしまうゲームは確かにある。
そして連勝を重ねて順位表の上位に顔を出すこともある。
しかしながら帳尻を合わせるように失速する時期が訪れ、
最終的には中位でシーズンを終える印象が強い。
今後、神戸が優勝争いに加わり始めたらJリーグファンはどう思うだろうか。
金の力だと批判する層は必ずいる。
それでもヨーロッパには実際に金の力で成り上がったクラブはあるわけで、
神戸がそうなった場合には、私としてはむしろ喜ばしいことだと思っている。
そういうクラブがあってもいい。