サッカー中継に感じるストレス -リプレイ映像の流し方-

サッカー中継を観るときに必ずとあるストレスを感じる。

 

試合前にはCGでスターティングメンバーが紹介され、

サッカー中継歴の長い実況が滑らかに戦況を語り、

戸田和幸さんのような素晴らしい解説者がいて、

試合の大事な場面では鮮明なリプレイ映像が流れる。

 

それだけあれば満足だろうという意見はあるだろうが、

ここで言いたいことは、リプレイ映像の流し方を考えてもらいたいということである。

 

ディフェンスラインから綺麗な縦パスがフォワードに入り、サイドに展開する。

ボールを受けたウイングの選手が相手を引きつけ、サイドバックがオーバーラップする。

タイミングを合わせてスルーパス。駆け上がったサイドバックはクロスをあげる。

 

深く腰掛けていたサポーターが背もたれから身体を離す瞬間である。

 

しかしながら上げられたクロスはゴールキーパーに難なくキャッチされ、

スタジアムは溜め息に包まれる。

 

中継の画面はボールをキャッチしたゴールキーパーの顔をアップにする。

ゴールキーパーはフリーの味方を探す。

そして素早くスローイングする…..そのとき画面は先ほどのクロスがキャッチされた部分のリプレイに変わる。

ゴールキーパーからのカウンターが始まったと思われる場面で、

テレビ画面は呑気に大したことのない場面を振り返っている。

「抜け出した。チャンスだ」

実況の声が盛り上がったところでようやく画面は戻る。

カウンターが成功したのか、あっという間に先ほどの反対のゴール前でチャンスが生まれている。

いつの間にか試合の展開が変わっている。

 

こういったことに大きなストレスを感じるのである。

 

オフサイドやファウルの場面、ゴールが決まった場面をもう一度見たいと思うことはある。

しかしその場面を試合を遮ってまで見たいとは思わない。

これはマイナーな意見なのだろうか。いや、そんなことはないはずである。

 

サッカーは少しのキッカケで大きなことが起こるものである。

一つの何気ないパスミスが失点に繋がる場合があるし、同じようなパスミスでも何も起こらない場合もある。

一つのプレーが生まれたときには、それが後に何を引き起こすのかは誰もわからない。

何がキッカケになるのかは誰にもわからない。

 

つまり、何が言いたいのか。

サッカーファンは試合から一瞬でも目を逸らしたくないのである。

目を凝らしているところで、どうでも良いシーンのリプレイを流すことにどんな意味があるだろうか。

 

そこでリプレイ映像についてお願いしたいこと。

・リプレイ映像を流すのは試合が止まっている間(選手の治療など)に限定する。

・試合中にリプレイ映像を流すのであれば、ワイプの枠を設けて試合観戦の邪魔をしない。

 

そんなに難しいお願いではないだろう。

リプレイ映像はたかが数秒かもしれない。小さなストレスかもしれない。

それでもそれは解決されなければならない大きな問題であると考えている。




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