柏レイソルが監督交代を正式発表した。
今季2度目の監督交代をしなければならないという時点でチームがうまくいっていない証であるが、
第32節が終了した時点での交代はさすがに遅すぎるという声が上がってもおかしくはない。
残り2試合で連勝して勝ち点6を取ったとしても残留が危ぶまれる現状である。
名古屋やガンバが全く勝てず、残留争い鳥栖や長崎も含めて残留争いを意識し始めた頃には、
柏にはまだ当事者意識が薄かったと思われる。
今季のJリーグは何が起こるかわからないもので、名古屋とガンバは怒涛の連勝で一気に順位を上げた。
鳥栖や長崎その他の下位クラブも少しずつ勝ち点を取っていくものだから、
次第に調子を落としていった柏はいつの間にか残留争いに引き摺り込まれた印象である。
そこでクラブは混乱し、迷った挙句に「何かを変えないといけない」という気持ちから
このタイミングでの監督交代に踏み切ったのだろう。
残り試合の連勝は最低条件で他クラブの結果に頼ることになるのだが、
その行方はどうなるか。
懸念すべきことは、このまま柏がJ2降格をした場合。
選手たちは、こんなドタバタ感のあるクラブのために来季J2でプレーをするだろうか。
魅力的なオファーが来れば喜んで受けるのではないだろうか。
柏には素晴らしい選手が多くいるため、草刈り場になってしまう恐れがある。
そういったリスクも踏まえての「残留」のための決断である。
最終節終了時に柏がどこの順位にいるのかということと、
その後に選手たちがどのくらい残るのかということには注目せずにはいられない。