今季のJ1リーグ残留争いの行方についてあれこれと語られる時期になったが、
そこにガンバ大阪の名が出てくることはなくなった。
残留を確定させたわけではないが、第31節の浦和戦に勝利し、7連勝を達成。
チームの勢いと現状の順位を見ても安全圏に来たといってよい。
ここまでガンバが復活した要因は何だろうか。
今野の復帰は明らかに大きなものだし、渡邊と小野瀬の加入がハマったこともあるし、
アデミウソンが復調したことや藤春が輝きを取り戻したこと、三浦がコイントスで勝ち続けていることなど、
本当に多くものが挙げられる。
浦和戦で見せたパス回しには思わずにやけてしまうほどの美しさがあったし、
自信をつけた小野瀬のゴラッソやファンウィジョのお得意のゾーンでのゴールなどサポーターは大満足であった。
ただ、シーズン終盤となり、クラブの目標というものがある意味で達成された現状で考えなければならないことは、
来季のことである。
遠藤と今野に頼らなければ今のサッカーはありえない。
この二人がいなくてもボランチを任せられる選手が出てこなければ、また来季も苦しい思いをすることになるかもしれない。
高が活躍できたことは今季の成果であるが、まだまだ大きな仕事を託すには心もとなく、
市丸や高江、期限付き移籍中の矢島にもまだまだチームの核となる役割は任せられない。
そして、歓喜の浦和戦でも何度か見られたファビオのプレーの軽さ。頼もしいプレーをしてくれることも当然あるし、
セットプレーからの得点も期待できるのだが、失点に直結してもおかしくないミスがいささか多い。
連勝している現在は気持ちがいいが、その反面、この状態がいつまでも続くことはない。
遠藤と今野の代わりになる選手の台頭については今季は置いておいて、
残り3試合で一番気にかけたいところはファビオが安定したプレーを見せられるかという点である。
そういう点で見ると、残り3試合は非常な重要なものであり、
CBのプレーには注目をしたいところである。
ファビオが安定したプレーを見せて、もちろん三浦がDFを引き締めることで
シーズンを10連勝で締めくくってくれれば、来季の優勝争いを期待せずにはいられない。