感涙の打上花火 -劇的アデミウソン砲-

J1第21節 ガンバ大阪 2-1 FC東京

 

歓喜は突然訪れた。

 

 

三浦を右SBに。一美を先発に。

試合前に長谷川健太監督が、今のガンバは「なんでもありの状態」と

言ったように、新鮮味のあるやり方でないと希望は持てないことは間違いない。

試合はファビオの魂の押し込みシュートで先制。

前半を1点リードで折り返す。

しかしながらそのリードは今のガンバにとって本当に心許ないもので、

手に汗を握り続ける戦いを見せた。

 

FC東京には前半からビッグチャンスが何度も訪れる。

大森が2度決定機をものにできず、

これが本当の恩返しだと思ったものである。

 

なんとか無失点の時間を継続したが、86分にオリヴェイラの個の力に敗れる。

3試合連続で勝利の期待を打ち砕かれることを半ば確信し、

さらに逆転弾も叩き込まれる最悪のことまで考える。

チーム状態に連動して、想像は悪いように働くものである。



「選手が冷静にプレーできなかったことが残念」と長谷川監督が振り返ったように、

AT残り1分ほどのチャンヒョンスのプレーがこの試合の明暗を分けた。

彼がハーフウェイラインから持ち上がる。

少しでも大きなチャンスを作る姿勢を見せた。

しかしそこでガンバがボールを奪う。ボールは東口の元へ。

キーパーによっては大きくクリアするところ、東口は味方へのインサイドパスを選択。

ジュビロ戦で終了間際に急いで味方に繋ごうとしてスローをミスし、

その後に同点ゴールを決められた記憶が蘇る。

 

ただ、この時は状況が違った。

ボールロストしたチャンヒョンスがDFラインに戻らずに、

そのままガンバの中盤へのプレスを選択をした。

ガンバはプレスをかいくぐり、前線を走る高江にボールを渡す。

形のバランスを崩した東京は一旦は構える時間を作るも、

中央で受けた高の落ち着いたパスと、

アデミウソンのフェイクを入れながらの反転シュートで劇的な決勝点。

 

暗いトンネルに花火が打ち上げられ、激しく爆発。

トンネルもろとも破壊され、夜空に綺麗な光輪が拡がる。

久しぶりに見る吸い込まれるような星空に心を揺さぶられる。

その余韻にいつまでも浸っていたい。そんな気持ちである。

 

まだまだ捨てたものではない。これだからサポーターはやめられない。

そう思える一戦だった。