2018 J1第18節 FC東京 0-1 V・ファーレン長崎
リーグ後半戦の開幕。
リーグ戦の半分という刻み目に特に意味はないけれども、
後半戦に突入して急速に勝ちを重ねるクラブが例年あるし、
反対に急激に脆くなるクラブもある。
夏に補強した選手の様子見の期間は短い。
前半戦を踏まえた上で必要な要素として獲得しているため、
それだけ即戦力が求められるのだ。
そんな後半戦の開幕で、長崎にとってまさに救世主とも呼ぶべき選手が現れた。
ヨルディ・バイス
がっしりとした肉体と金色の混じったオールバックが特徴的なオランダ人CBである。
3連敗中で残留争いの魔の手が背後に迫るこの大事な試合で3バックの中央を任された。
フィジカル、スピード、技術を兼ね備えた万能型FWのディエゴオリヴェイラを抑えるという、
日本に来ていきなり大きな役割を任されたのだが、彼は見事に戦った。
身体を生かした競合いと相手のプレーを予測したカバーリング、そして驚いたのは
味方に指示をしている姿が目立ったこと。
実況の八塚さんは「ファイター」と称した。
解説の水沼さんはバイスが目立つたびに、
「バイス!」と力強く言い、そのフレーズをとても気に入ったようだった。
『天空の城ラピュタ』の「バルス!」が自然と思い出された。
ファンマが執念で押し込んだ1点を守りきった長崎が勝利。
チームに自信を持たせ、かつ選手の必死な姿に心を打たれてサポーターを奮い立たせる
見事な連敗ストップであった。
長崎が再び上を向いた。
その中心になりうるヨルディ・バイス。
長崎に現れたオランダ人CBに今後、注目したい。