【2018シーズン展望 その14】
結果を出すこと、クラブを強くすることに対して現実的なアプローチをすることで、
初のタイトルを獲得した。ルヴァンカップと天皇杯の2冠である。
少し前のセレッソは派手に勝とうとしているように見えた。
「セレ女」なる言葉が横行し、人気があるという点にフォーカスされ、
クラブも興行面に特化したアプローチが増えた。
柿谷、山口、南野などの人気と実力を兼ね備えた選手にフォルランを加えるという
単純な足し算で優勝を目指した年もあった。
ユンジョンファンが就任し、クラブは現実的になった。堅実に勝つクラブになった。
その最大の要素が山村である。フォワードやトップ下を務めた昨季の活躍はインパクトがあった。
派手さはないが確かな技術のもと、前線で起点になれる。
また、試合終盤の守備固めとして3人目のCBとして最終ラインに下がる。
交代カードを切らずに戦術を変えられる本当に貴重な選手である。
杉本がブレイクしたことは大きいが、それ以上にソウザの存在が大きい。
ボールを奪う力があり、パス回しの起点にもなれる。安定したパフォーマンスを発揮できているからこそ
思い切って山村を前線に上げられたのだろう。
様々な要素が絡み合って、昨季の2冠は達成された。
タイトル獲得の喜びを知ったとはいえど、まだ本当に欲しいものを手にいれた訳ではない。
リーグとACLのタイトルを獲ってこそ、本当に強いクラブになれる。
昨季のメンバーに高木や田中亜土夢などを加え、さらに堅実に成長を遂げる。