【2018シーズン展望 その12】
85得点65失点。
さすが風間八宏である。
クラブ史上初のJ2を戦った昨季、風間監督には当然1年でのJ1復帰のミッションが課された。
しかしながらリーグ戦で3位となり、プレーオフでかろうじてJ1復帰のチケットを手にした。
大量得点大量失点の試合、いわゆる「バカ試合」を繰り広げ、サポーターでもファンでもない第3者の視点に立つと、
ものすごく面白いサッカーをしていた。
特に昨夏に加入したガブリエルシャビエルが爆発した。16試合で7ゴール14アシストである。
器用な足元とゴールに直結するプレーは、衝撃的な印象を与えた。
そして今季はジョーを獲得。スター選手の加入に刺激された名古屋の大暴れが見られるかもしれない。
懸念すべきことは、やはり守備面。J2で65失点したチームがJ1で何失点するのだろうと考えるし、
風間監督も「自分たちがボールを握って攻めていれば次第に失点は減る」と、特別な対策を講ずる気はない。
守備面の大きな補強もしていない。
打ち合い上等のサッカーは見ていて面白いのだが、失点して当たり前のサッカーではタイトル獲得は難しい。
そしてシーズン中には必ず得点を取れない時期というものがある。
そこで守備が硬く構築されていれば、かろうじてもぎ取った1得点で勝ち点3を得られるのだが、
名古屋はそれが難しい。
それでも守備に特別焦点を当てることがないのが風間監督である。
田口が抜けたのは痛手であるが、それをもろともせず、
果敢にゴールを目指すド派手な名古屋のサッカーがどこまで通用するのか見ものである。