【2018シーズン展望 その6】
毎年、開幕前の期待値は高いのがこのクラブである。
それは新旧日本代表選手を揃え、各ポジションに実力者がいるだけでなく、
補強が派手に見えることから「今年こそは」と期待をさせるのだ。
しかし、今年は少し違う。補強は地味で、監督は長谷川健太。
「3冠を獲った」という枕言葉で呼ばれるが、それは過去のこと。
昨年のガンバで見せた『限界』を考えると期待値はそれほど高くない。
ただ、誰もが楽しみにしていることがある。久保建英である。
既にここのところのプレシーズンマッチで実力は示している。
リーグ開幕からフル稼働する可能性は十分にある。どのように起用し、伸ばしていくのかは難しいところである。
この点においては、宇佐美、井手口、堂安などの若手を伸ばしてきた経験のある長谷川健太の判断に委ねていいだろう。
久保の才能を潰さないことは、FC東京の成績を上げることよりも重要な任務である。
さて、今季の目標は当然タイトルを獲ることである。
昨年は37得点42失点。まさかの得失点差マイナスという結果に終わった。
失点が極端に多いというわけではない。得点が少ないのだ。
大久保をフィットさせられなかったことが、大きな要因である。今季はディエゴオリヴェイラを獲得。
彼が得点力不足解消の切り札になるかといえば、甚だ疑問である。あまり器用なタイプではなく、
最悪の場合、さらに得点が取れなくなる可能性はある。
名を連ねる選手のレベルは高い。
米本、高萩、東、大森、永井、久保とリーグの中でも贅沢な構成と言ってもいいかもしれない。
DFラインにも太田や森重がいてGKは林である。
このメンバーが絶妙に絡み合ったところで爆発力を発揮するのは難しいかもしれないが、
堅実に1-0のサッカーをするには向いているかもしれない。
監督が変わったということで、選手の意識は高いだろう。
いろんな意味において、今年の長谷川東京にも注目である。