判断1つで試合は決まる 2017広島vs川崎

リーグ終盤戦。残留争い真っ只中の広島と優勝争い真っ只中の川崎。

明確な目標のあるクラブ同士の試合である。

台風接近の影響でどこの会場も雨模様であった。

3−0で川崎が勝利したのだが、この点差ほど試合内容に差は感じられなかった。広島のシュートがクロスバーを叩き、ポストに跳ね返されたり、がら空きのゴールにヘディングを叩き込めなかったりと、チャンスの数は広島が上回っていたかもしれない。

前半は特に広島優勢のゲームだった。

しかし、そのミスは突発的に起こる。

川崎の左サイドからのFKでふわりと上がったクロスは当然のように広島GK中林の手に収まったように見えた。広島の選手たちはカウンターに切り替えるためにスプリントするところだった。だが、その時、その両手からボールが意思を持ったように滑り落ち、相手選手の足元へこぼれ、先制点を献上した。

前半40分の呆気ない失点である。悪くない流れを強引に断ち切られたような感覚だっただろう。そして前半ATには三好の素晴らしいシュートが決まり、天国から地獄の前半2失点でベンチへ引き上げることとなった。

後半にもチャンスは作るが決められない。そして試合終盤に失点し、力尽きた。

先制点を奪われたあのシーンでパンチングを選んでいれば・・・と悔しがるサポーターは多いはずである。

サッカーは「たられば言ってもしょうがないですけどね」ときちんと前置きをした上で、やはりたらればで語られるスポーツである。

残留争いの沼から脱出するためには、並々ならぬ集中力を継続し、妥当な判断とその判断に基づく確実なプレーをし、勝ち点3を得ることが求められる。至極ハードなミッションである。

些細な場面で明暗を分けることがあることを示す、象徴的なプレーだった。

試合後にパトリックがツイートを投稿。

奈良をよく知らないが、試合中の主審に対する態度を見る限り、人間として成熟していない。勘違いの自信からくるふてぶてしさを感じたのは確かである。このツイートの内容が事実であるのかはわからないが、後味の悪い思いはしたくないものである。



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