魅力的な「本気出してない」感

欧州CL第1節 ローマvsアトレティコマドリード 0-0

海外サッカーをそれほど観たことがなくてもさすがに知っている選手が少しはいる。ウイイレ効果だろうか。

ジェコやペロッティ、デ・ロッシやナインゴラン、

グリーズマンやサウール、ファンフランやカラスコ。



この試合で注目したのはローマのGKアリソンとアトレティコのMFトーマス。

 

とにかく両チームのキーパーが素晴らしかった。ド派手なビッグセーブというよりも、確実なキャッチや的確なパンチングの判断に感心しっぱなしだった。

なぜアリソンに注目したのかというと、パス繋ぎに違和感を持ったからである。

どんな点に違和感を持ったのだろうか。

 

「なんか、遅い」と思ったのだ。

 

アリソンはブラジル代表である。『Number』で予習済みである。

しかし違和感を持った。

ディフェンスラインのパス繋ぎに当然GKも参加をする。日本も同じだ。

アリソンが大きなパスミスをしたのではないが、

「え、まだ蹴らないの?」と心配になるくらいに相手の寄せに動じないのである。確実に繋ぐので文句のつけようはないのだろうが、味方からすれば冷やっとするのではないだろうか。

そのうちそこから失点があってもおかしくはないと思った。

アリソンのセービングには惚れ惚れとしたものだ。

そして、アトレティコのトーマス。

 

手足が長い中盤の真ん中の選手なのだが、この試合で初めて知った。

ボールさばきを見ていると、不思議な感じがしたのだ。

どこか「本気でやっていない」ような感じだ。

そつなくこなすという言い方が当てはまるのかよくわからないが、相手のプレッシャーをほとんど感じずにひょいと相手からボールを遠ざけて確実に味方に繋ぐ。そして縦パスも綺麗に通す。

余裕を持ったプレーに感嘆した。

 

実況は倉敷さん、解説は川勝さんだったのだが、

二人の口から何度「サラーがいた時は」という話が出たか。

私でもサラーはさすがに知っている。

しかし、移籍後も試合中に不在を嘆かれるとはすごいものである。

同じポジションのデフレルが少しかわいそうであった。

 

欧州CLを全部観ようと意気込んではいるが、おそらく無理である。

ただ、この試合で覚えた選手が何人かいるし今後も興味を持って観ていきたい選手を見つけることができたので、いい一歩が踏み出せたのではないだろうか。

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